第15章 誕生日の贈り物は【暖和】【煉獄さんお誕生日】※裏表現有
「やはりせめて身を清めさせて欲しい。だから少し待っていてはくれないか?」
「……っでも…」
「すずねはもし、見まわり明けの、汗をかき汚れた身体…そうだな、君の"ソコ"を俺が舐めたいと言ったら、快く受け入れてくれるか?」
そう言いながら杏寿郎さんがジーッ視線を寄越したのは、私の下半身。
「……」
見まわり明けに…杏寿郎さんが…舐める?
え…?舐める…?私の…ココを?
舐め…?
私は身体を起こし、自らの下半身へと視線を向けた。そして杏寿郎さんが何を言っているのかをようやく理解し、
「…っ無理です!絶対!嫌です!そんなこと…無理!恥ずかしくて…死んでしまいます!というか…清めてあっても無理です!!」
右手で口を押さえ、頭をブンブンと左右に振り“否"の回答を導き出した。
「そうだろう?俺も同じだ。して欲しくないとは言っていない。むしろ嬉しいとすら思っている。そして今から言っておこう。君にソレをされてしまえば、俺はそれだけで終わらせることは恐らく無理だ」
「…っ!」
それは即ち、ソレを私がしたら、その後に私を抱くという意味だろう。
「となれば、君も身を清めたいだろう?」
じっと私の目を見つめそう言う杏寿郎さんに、無言でコクリと頷く。
「俺が先程のご婦人に、湯を沸かしてもらえるように頼んで来よう。だから少し待ってくれ」
「…はい」
そう答えざるを得なかった。
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なんてことでしょう。杏寿郎さんが湯の準備をして欲しいと伝えに行ったところ
"既に準備が済んでおります"
と手拭いと、着替えを一緒に渡されたと、
"彼女は予知能力でもあるのだろうか?"
と若干首を傾げながら戻ってきた。
私には何故、あのご婦人がそんな行動をとっていたか、なんとなくわかってしまった。きっと、私が"人払いをしてほしい"とお願いしたかのが原因だ。そこで私は、端と気がついてしまった。
私…わざわざ人払いを頼んでいたなんて…最初から杏寿郎さんと…情を交わす気満々だったんじゃない…っ!
杏寿郎さんに口淫するだけであれば、人払いをする必要性はあまり感じない。私は、口淫をした後の、"その先の行為"を無意識のうちに期待していたに違いない。その事実に、カァっと頬が急激に熱くなり、
「…っ湯浴みをしてきます!」