第1章 ONE And ONLY(仁王雅治)
練習に戻って行った丸井君たちと片付けに入る私
「日暮」
「雅治・・・?」
練習に入ってるはずなんだけどなぁ
「さっき、アイツらと何を話してたんじゃ」
さっき?
「幸村やブタたちと」
「ブタって・・・」
「ブタじゃろ。いくら動いているとはいえ、結構な糖分取っとるじゃろうが」
多分それは丸井君の事だろう
「買出しの話だよ」
「買出し?」
「そ。部活で必要なものが足りないから。で、荷物も沢山あるからって丸井君をって幸村君と柳君のご指名で」
「なんで俺じゃないんじゃ」
「それは、雅治が暑いのが嫌いだからじゃない?」
「なんじゃ、それは」
「すぐに木陰に行って涼むような人に言われたくないんですー」
奥で、雅治を呼んでいる声が聞こえてきて
「行ってきなよ。ダブルスの練習なんでしょ」
「あぁ」
そう言っておくにいる柳生君の方に行って練習を始めた雅治。相手は、上級生だ。
「日暮」
「丸井君」
「柳と幸村君が、早急に欲しいもののリストを後で渡すってよ」
「分かった」
スポーツショップが私の住んでいるマンションの近くにあったことを言うとそこでもいいか。と言ってくれた丸井君。
「じゃあ、部活が終わった後で」
そう言って丸井君も練習に戻って行った