第2章 ONE And ONLY2 (仁王雅治)
氷帝sideのコートに行くと、驚いたような顔をした立海の皆
何だろう。立海の雰囲気が変わったような気がするのは、気のせいだろうか
「ここからだと、良く見えるだろ?アーン」
「そう、ね。見えないものまで、良く見えるわ」
「そうか」
なら良かったぜ。そう言った跡部の顔はまんざらでもなさそうで
「跡部」
「何だ」
「どうして、やめた氷帝の制服を貸してくれたの?」
「別に、ただの気まぐれだ」
そっか。跡部はそう言う奴だったね。
だけど、自分へのプライドも捨ててはいないだろう跡部にとっては
こんなこと、雑作でもないのかもしれない
「ゲームセット!ウォンバイ立海大付属、丸井、ジャッカルペア!7-5」
「続きましてダブルス1の試合を行いたいと思います。
立海大付属、真田弦一郎、幸村精市」
「!?」
これには、氷帝サイドも驚きだろう
「氷帝学園、向日岳人、忍足侑士ペア」
定番、のペアだね
1ゲーム先に取ったのは立海だ。
「恐るべし、神の子と皇帝」
「あぁ。だが、負ける氷帝ペアでもねぇだろう」
「そうだろうけど」
あたしは今、氷帝の制服を着て、氷帝サイドで、立海を応援している。
それは紛れもない事実で、でも、きっとまだ、雅治は気づいていない…と思いたい