第2章 ONE And ONLY2 (仁王雅治)
試合当日。私は前日から何故か精市君の家に泊まらせて貰って、しかも氷帝の高校の制服までしっかりと跡部から受け取っていたらしい精市君は「これ、ちゃんと着て来てね」と先に行ってしまった
「最悪…」
しかし、中学の時とあまり変わっていない氷帝の制服は、クリーニングに出しておいた。とでも言えば分からないであろう
「6年前はこの制服が当たり前だったのになぁ」
高校3年間の生活が濃厚すぎて
立海の制服や、ジャージ、テニス部のジャージが当たり前になっていた
ほんと「精市君も跡部も何を考えているのか未だによく分からない」
そう思っているのは私だけなのだろうか
「そろそろ、行かなくちゃ」
幸村家を出たところで、会ってしまった
「おはよう。蓮二君。弦一郎君」
「うむ」
「あぁ。しかし、氷帝の制服も意外と似合うんだな」
「うん。でも、変な感じ」
「そうか」
「精市は」
「もう、行ったよ」
「相変わらずの様だな」
「そうだな」
「仁王はそろそろ出るころだろうが。コートに着いたら、お前は観客席にいるんだな」
「そうだね」
「だが、仁王が月渚を見つけ出す確率98%だ」
「そんなに高いんだ?」
「あぁ」