第2章 ONE And ONLY2 (仁王雅治)
「それと、相手は」
「嘘でしょう?」
「俺が嘘を言うと思ったかい?」
いや。思わないけど、思わないけど
何で、よりにもよって
「氷帝、なの?」
「あぁ。場所は湘南テニスコートクラブだ」
へぇ
「あまり驚いていないみたいだね」
「何を驚くの。跡部財閥で作ったテニスコートで試合なんてね」
「まぁね。でも、これがほんとにラストだ。
それと、跡部に例の話をしたら、"氷帝の制服を用意する"だそうだよ」
「うぇ」
何で、やめた学校の制服なんて着なくちゃいけないんだ。
「でも、俺達も見てみたいな。月渚の氷帝の制服姿」
「は?」
「冗談に決まっているだろ?」
「冗談に聞こえなかった」
「だろうね」
「ひど」
「まぁ、12月4日。早めに出ておいでね。
仁王の事だから何か考えてきそうだけど」
「あー。うん」