第2章 ONE And ONLY2 (仁王雅治)
「最後の最後に、あんなの出すんじゃなか」
「うるせ。いいじゃねぇか」
そう言った、ブンちゃんに言い返されていた雅治
「良くないぜよ」
「仁王の奴、丸井に八つ当たりしてるね」
「あぁ。その様だ」
最後にブンちゃんに出された、綱渡りは、未だに立海では返せるものもいない。だけど、これからプロになればそんなことも言っていられないかもしれない
「月渚」
「ん?」
「精市から聞いているのだろ?俺が立海大に通いながらプロになること」
「あ、うん。意外だね」
「そうだろうな」
「これからもよろしく。ってことでいい?」
「そうだな。だが、大学に入ってもテニス部の勧誘はなくならないんだろうな」
「そうかもね。でも、きっと。このメンバー以上にいいメンバーには絶対に会えない気がする。誰と一緒にいても」
「そうだな。精市やあいつ等に適う奴らはいないだろうな。だが、俺は入るつもりでもいるぞ」
「は!?」
「何を驚く。別に驚く事でもないだろう?」
「いやいや。驚くでしょ?仮にもなるんだよね?そしたら部活どころじゃないでしょ」
「蓮二ならやりそうだね。中高と忙しい生徒会に入りながらテニス部を牽引してきたんだから」
そんなことを言って来た精市君
そうだけどさ
そうなんだけど
「お前は、アイツ(仁王)の心配をしてやれ。プロでも、ペテン師を出していくことだろうからな」
「だろうね」