第6章 6
電話を切った後
「外に雅治いるんだ」
「あら、そうなの?」
「うん。幸村君映ってたし、待っててもらってたの」
「中に入れてあげなさい」
「ありがとう」
玄関を開けて、雅治を中に入れると
「暑かったなり」
「ごめんって。
座ってゆっくりしてて」
「?」
「ふふ。
雅治君、月渚のことよろしくね?」
「はい」
「お昼ご飯は?」
「まだです」
「食べて行きなさい」
私は部屋に入って、少し、荷物を整理し始めた
「写真と、立海のこれと
洋服も少しは持って行かなくちゃ」
「月渚」
「お父さん?」
「青学はどうだった?」
「え?」
「お父さんも、お母さんも。
元々は青学だったんだ」
「!?」
「だけど、仕事がずっと神奈川でね
だから、月渚にも本当は最初から青学に入れてあげたかったんだ。
だけど、月渚は、立海を選んだ。
その意思をちゃんと尊重してあげればよかったと思っているよ」
「お父さん・・・」
「荷物をまとめたら降りてきなさい。
車で神奈川の家まで送ってあげよう」
「いいの?」
「ちゃんと、日曜日には帰ってくるんだよ」
「うんっ」
ある程度の荷物をまとめて
車に積み込む