第6章 6
「なんじゃ。月渚
もう帰るんか?」
雅治が普通に入ってきた瞬間
キャーという黄色い悲鳴が
「あれを見てもここに居ろと?」
「なるほどのぉ。こりゃ、さっきの牽制も聞かなかったわけじゃ」
「大丈夫。立海の"ビッグ3"も動いてくれるから。
それと、柳君からの伝言」
「参謀から?」
「"一緒に"帰って来いてさ。
土曜日の例のヤツをするのに。
私は今学期だけここにいなくちゃいけないからさ」
「ほぉ。夏の合宿には立海から行けるのぉ」
「そうかもね」
「どうせ、明日は土曜日で
立海メンバーと勉強会じゃ。
一緒に行くナリ」
「全く・・・」
荷物をもってクラスを出るとヘナヘナと
座り込んでしまった教師
家に帰っても誰もいないことは知ってる
はずなのに
「あれ?」
お母さんも、お父さんも、今日はいるの?
「ちょっと、待ってて」
「おん」
「ただいま」
「あら。早かったのね?
今、幸村君と真田君と話をしていたのよ?」
幸村君と、真田君?
「何で、真田君?」
「んー。月渚の今後について」
「私の今後?」