第6章 6
「日暮」
「なーに?」
「今学期だけでもそっちに通ってもらえると助かる」
今学期だけ?
「お前の両親には
俺と幸村から話を付けよう」
「分かった。授業レベルも違うのなら
分かってくれるだろう。
それと、仁王と一緒に帰って来い」
「うん」
「俺にだけ言って良った理由も分からなくはないが」
確かに。
「恐ろしいわ。立海の参謀は」
「仁王と同じようなことを言うんじゃない」
「はいはい」
「では、今学期中は我慢しろ。
何かあればいつでも連絡は受ける。
俺も幸村も、真田も」
「アイツも?」
「当り前だろう?
真田ほど恐ろしい男もいないだろう」
「いるわよ?この学園にも」
「ほう。手塚の事か」
「ご名答。
じゃあ、また連絡する」
「あぁ」
そう言って切れた電話
「な、な、なんで」
「じゃ、そう言うことなんで。
良かったわ。青学の誰も信じなくて」
「!?」
「テニス部もこれを見ても
見て見ぬふりだったとはね」