第5章 5
「でも」
「俺達は、ライバル校だからと言いたいんだろうが」
「日暮は、アイツの幼なじみで
アイツのよき理解者であることには変わりはない」
「ありがとう。乾君。柳君」
コートの中に入ると、思いっきり雅治に抱き着いた
「月渚。勝ったじゃろ・・・?」
「うんっカッコ良かったよ」
「お前さんにカッコ悪いところなんて
見せたくないからのぉ」
「に・・・」
「さっき見たく、名前で呼びんしゃい。
月渚もすぐに、仁王になるじゃき」
「!?」
「それに、月渚から仁王なんて呼ばれたくないんじゃ」
「うん」
抱き着いたまま、雅治に
「本当は、立海に連れて帰りたいナリ」
「知ってる」
「じゃが、それは無理な話じゃろ・・・?」
「まぁね?
でも、この後に待ち受ける合宿には
私も参加する予定だから」
そう言って瞬間、バッと顔を上げた雅治