第5章 5
タイブレークが始まってどれくらいがたっただろう。
テニスコートの周りには青学の生徒が所狭しと集まっている
「3600-3593
7-6。幸村勝利」
やっぱり幸村君は強いや
「お疲れ様だ。幸村」
「あぁ。真田。助かるよ」
ガヤガヤしている青学の皆に比べて
割と落ち着いている私の姿は以上なのかもしれない。
でも、これが、王者・常勝を掲げている
立海大付属の姿だ。ましてや
神の子がいる立海では間違いなく負けることはほぼないだろう
「じゃ、行って来るけんのぉ」
そう言って私にジャージをバサッとかけて行った
雅治は、相変わらずだ。
「これよりS1を開始します。
立海大付属高校・仁王雅治」
「ここで出すか。ペテン師を」
「青学・不二周助」
青学の天才不二君と・・・か
去年の全国大会以来当たっていなかったのに
「雅治・・・」
「月渚。それ、着ときんしゃい。
寒いんじゃろうが」
!?
流石だね。良く私の事を分かってる
「うん。頑張って」
「おん。俺が負ける訳なか」
「へぇ。随分な自信だね」
「確かに。あの仁王が負けない宣言をしたくらいだ」
「事実だ。」