第5章 5

「真田君」

「む。なんだ」

「来て早々悪いけど、この荷物、お願い」

「いいのか？」

「日暮は青学の生徒で、立海はライバル校だよ？」

「だから？青学にいて、立海を応援しちゃいけない
なんて、ルールはないでしょう？。
アイツ降りてくるだろうね」

「あぁ。」

椅子から立ち上がって来た雅治

それを見て、先に行ってると幸村君たちに合図を送っておく

「OK」

そう言ってくれた幸村君は分かってくれているようだ

テニスコートに行けば練習しているメンバーたち
実力はそこそこ。
見抜けない彼らではない。

「へぇ、さぼるって言うから来ないのかと思ったけど来たんだな」

私に手を揚げようとした瞬間

「月渚に触るんじゃなか」

「「は？」」

「おはよう。雅治」

佐伯君の手を止めたのは雅治だ

「え？何？？
どういう関係」

「これで全員揃ったわけだ」

「幸村。お前知って」

「いるに決まっているだろう？」

「言わないでと言ったのも雅治に黙ってたのも
私だよ。」

「月渚が？何でじゃ」

「じゃなかったら、いつまでも
ペテンにちゃんと力を入れなかったでしょ？」

「「！？」」