第4章 4
その日の夜だ。幸村君から連絡が来たのは
「どうしたの?」
「初日から、仁王の奴が暴れた」
!?
「日暮の転校先を知ってるのは
俺達だけ。だけど、アイツは教師にも
日暮の事を聞いて回ってた」
「そこまでする?」
「恐らく、日暮の居場所を知っていると思っているのだろう」
「そっか。ねぇ、幸村君」
「何だい?」
「青学に来る日って決まった?」
「まぁ、決まったけど。
日暮は青学の差し入れ係なんだろう?」
「なわけないじゃん。保留だよ。保留。」
「保留?」
「条件付きだもん。
青学は1勝しなかったら、私は差し入れ係はしないって」
「なるほど。面白い条件だね」
「うん。
青学に橘君と佐伯君がいる」
「それはまた」
「でも、私は立海の差し入れ係のままでいたいの」
「青学じゃなくて?」
「うん」
「なら、俺達が勝たなくちゃいけないじゃないか。
まぁ、日暮にだからいいか。
青学に行くのは7月」
「また、随分と先だね?」
「あぁ。他の学校とも入っていてね」
「そうなんだ」
「あぁ。仁王にはまだ、俺達も知らないと言ってあるけど
それもいつまで持つか分からない」
「分かってる」