第4章 4
8時30分にもなると生徒はほぼ全員、揃っていて
2組に入ると、柳君が予想した通り
不二君の姿が目に入った
そのまま、案内してきた先生の授業も
聞いていたが、立海よりも遅い授業は
眠気を誘うだけだ
「日暮さん。とけるかしら」
そう言って、窓の外を眺めていた
私に当てて来た教師は
私が解いたことが不満なのか
ワナワナと震えながら正解。とだけ言って来た
「すごいね」
「遅いんだもの」
立海だったら、もっと先へ進んでしまう。
皆に抜かされていく・・・
他の授業も同じだろう。
煌も学校によって、授業にも差があるのだろうか
屋上に行くと、気持ちいい風が通り抜けていく
「んー?
あーっ昨日の!」
「んーっと誰だっけ?」
「俺?菊丸。菊丸英二」
菊丸君ね。
タイプはきっと、丸井と同類かも
「なになに、さぼり?」
「そんなとこ」
「転入そうそう。いっけないんだー」
「人のこと言えないでしょう?
それにこの学園でやってる授業は
すでに立海で終わらせてきてるもの」
「マジかよ」