第1章 1
ここにいる男子テニス部員全員で
顔を見合わせている。
私の想いなんて、きっと、当事者の
仁王君と、真田君以外分からないのだろう
家にある荷物もほとんどもう置いていない状態
あるのは、ここの制服とスクールバック。
必要最低限の物ばかり。
それと、次の学校の制服だ。
「日暮」
「んー?」
「ならば、こうしよう。
仁王と他の部員には、今日の部活がないことを伝えよう」
「うん?」
「その部活の時間帯に、俺達が時間を作ろう」
「いいの?私の事で、部活をそんな風に」
「いいだろう?精市」
「あぁ。どうせ、式だけだしな。」
この学校は確かに変わってる。
特に、この学年で
ビッグ3のメンバーは
神の子、皇帝、達人(マスター)がいる。
そして1年生ながらに、部長を任されている幸村君に
副部長の真田君。
「わかった」
「では、そのように送ろう。
丸井と黒崎には、別に送る」
「あぁ。なるほど」
「3人が同じクラスなのは、メンドクサイ」
「柳君が、そういうの珍しいね」
「そうでもない」