第3章 3
そんなにおっかないと思ったことないんだけどなぁ
「じゃあ、いつものドリンク作ってきちゃうね」
「助かる」
2Lの水のペットボトルを10本は
調理室の冷蔵庫にストックしている。
調理室の物を使っても何も言われないのは
恐らく部活関係だと思われているんだろ
10本あったところで
1日かかって部活をする彼らには少し足りないような気もするけど
それでも、余るよりはいいか
「お、今日は何作ってくれるんだよぃ」
「ナイショ。部活に行かないと
幸村君たちにまた言われちゃうよ?
鈴もいるんでしょ?」
「あぁ。そうだった。楽しみにしてるからなー」
って言いながら走って行ってしまった
流石運動部。走るの早い
クッキーの生地を冷蔵庫から出して
型を作って焼き上げると、ちょうど
午前中の休憩になるところだ
ドリンクボトルをケースに入れて
クッキーも持って行くと
15分休憩!と言った幸村君の声が響いた
「お待ちどおさま。ドリンクの用意出来てるよー」
「流石だ。時間に持ってきてくれるなんて」
「お、今日はクッキーかよぃ」
「そんな甘くないよ?」
「いいんだ。丸井には甘くしない方が」
「何だよ」