第17章 17
「雅治。早くしたくしてね?」
「おん」
お風呂場の方に向かった雅治を見届けて
テーブルの上にあった仁王家のカギを持って仁王家に行くと
「あら。月渚ちゃん。おはよう」
「おはようございます。おばさま」
「ふふ。雅治は相変わらずなのね?」
「はい。なので、荷物を取りに来たのと、支度。してないですよね」
「恐らくね。帰ってきて食事をしたらすぐに行ってしまったもの」
なるほど。ずっと、いたのか。あの家に
「ありがとうございます」
「いいのよ」
荷物を取りに雅治の部屋に行くと、雅紀君が雅治のベッドを占領していて
「やっぱり兄弟。何だなぁ」
静かに、荷物を整理していると、起きてしまった雅紀君
「月渚ちゃん?なんでおにーちゃんの」
「今日からね。雅治は合宿なの」
そう言った瞬間
ちょっとだけしょげていたけど、それでも
「そうだった」
そう言ってくれた雅紀君。