第16章 16
午前中にめい一杯、苦手教科を柳君に教えてもらいながらやっていくも、疲れ切ってしまう
「しかし、こうも集中できる環境だと進むものだな。日暮にとっては」
「あぁ。そうだね」
パックのジュースを吸いながら、柳君も幸村君もお茶を飲んでいる
「日暮は、もっと糖分を取り入れた方がいい」
「何を言っているの」
「そうだね。これじゃ、仁王が心配するのも分からなくはないかな」
雅治が心配・・・?
「精市。日暮は分かっていないぞ」
「だろうね」
「何が?」
「「分かっていないなら、そのままでいい」」
意味わかんない
そう思っていると、不二君やら佐伯君やらが空き教室に入ってきて
「こんなにも進んでいるんだね」
背後から声がかかったと思ったら、ノートを覗かれていて
「立海では普通だがな」
「そうなんだ。でも、もうお昼だよ?」
時計を見ると、確かにお昼になっていて
「随分と時間がたっていたな」
「確かに」
気付かなかった。時間さえも忘れて、勉強してたなんて、どれくらいぶりなんだろう
「日暮」
「んー?」