第16章 16
そう切った電話を眺めていることしか出来なくて
「最後まで合宿にもいたいんだけどなぁ」
そう思っていたのに、
翌日。またもや顔色の悪いお母さんがキッチンに立っていて
「お母さんは休んでて」
「でも」
「でもじゃないの。無理したら余計に体を悪くするよ」
「そうね」
朝ごはんとお弁当を作ると、お父さんも起きてきて
「あなた」
「もう、病院へ行こう」
「えぇ」
何もなければ。そう思ってしまう自分がいる。
学校に行く支度をすると、家の前には
「朝から、何?」
「いや・・・」
「はぁ。こんな朝に来なくてもどうせ学校一緒なんだから」
私の目の前には佐伯君と橘君がいて
「悪いけど、この間も言ったようにうわべだけの謝罪はいらないから」
「「!?」」
「私は、何をされても構わない。けどね。
この間見たく、テニスボールを子供に向けて打つなんてこと、プレイヤーとして、どうかと思う。
ましてや、あんな幼い子供に恐怖を与えてしまうスポーツじゃないでしょう」
「それは」