第16章 16
「すごーい!」
「俺達は見慣れた光景だが」
「茉海には新鮮みたいだね」
テーブルにお皿に乗っかったパウンドケーキを置いていく幸村君。
「茉海。お茶にしよう?」
「うん!」
イソイソと椅子に戻っていくマミちゃんを椅子に乗せている幸村君
「兄というよりは、父のように見えるが」
「それは、仁王だって同じだろう?」
「プリ」
パウンドケーキを食べているマミちゃんはリスみたいになっていた
「あまり口に入れすぎるとむせこむよ」
そう言った幸村君の言葉にお茶もちゃんと飲んでいて
「おいしー」
「ありがとう、日暮」
「いいえ」
「おにいちゃん、またこれたべたい!」
そう言ったマミちゃんに
「今度作ってあげるね」
「わぁい」
「日暮ってさ、やっぱりいいお母さんになりそうだね」
「そんなことないと思うよ」
「いや。ありえそうだな」
そう言った柳君も私たちを見て居て
「月渚はなりそうじゃな」