第15章 15
「ま、とりあえず中に入りなよ。
まぁ、もう雅治も帰っちゃってるから私だけだけど」
そう言って2人を家の中に入れると
下を向いている2人
「さっきの話はね。柳君も同じことを言ってたんだけどさ」
「柳が?」
「そ。だけどちょっと違うみたいだね。
まぁ、幸村君には幸村君の考えがあるのかもしれないけど」
私に聞けということは、何か考えがあっての事なのかな
「私は、どっちでもいいんだ」
「は?」
「え?」
「私はね、鈴が参加したいならするべきだと思う。
私じゃないんだもん。鈴が自分で決めていいんだと思うよ」
「そう、なのかな」
「そうだよ」
どうせ、私は柳君に電話しようと思っていたんだから
直接聞いてみるか
「こちら柳」
「私」
「知っている。要件はなんだ」
「鈴の合宿の件」
「あぁ。精市はもう連絡したのか」