第15章 15
「俺、腹減ったぁ」
合宿の話をしていると言うのに
それをぶち壊したのは、丸井君だ
「あぁ。ごめん。
これ、食べて」
そう言って出したのは、朝の内に作ったお弁当
「すげぇ」
「これ、全部朝作ったのかよぃ」
「他にいつ作るの」
「確かに」
雅治も、雅紀君を起こして食べさせようとしてくれている
「仁王もさ、なんだかんだ言って
面倒見いいよなぁ」
「あぁ。俺もそう思う」
「セナもあれぐらい可愛げがあれば
もっと優しくできるんだけどな」
セナ?
「あぁ。幸村君そっくりな妹?」
「アレと俺が、そんなに似ているのかい?」
「似てる」
似てるんだ
「見てみたいなぁ。幸村君の妹」
「俺は会わせたくないんだけど」
へぇ・・・