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私と詐欺師

第14章 14



末っ子を軽々と持ち上げて
ソファーをベッド代わりに寝かせると
再び雅紀君の所へ

「何か変な人を見ている気分だよ」

「別人だな」

きっと、この2人の率直な感想だろう

「月渚ちゃん」

「んー」

「この間と同じ甘い卵焼き食べたい」

甘い卵焼き?

「いつも弁当に入ってるやつじゃろ」

「あぁ。なるほど」

キッチンに入ると、材料があるか
確認をする

雅紀君ご要望の卵焼きは
お昼ご飯に作ろう。
そう、難しくもないし

「さて、と」

欲しい材料が全然ない家では
何も作れない

「雅治ー」

「んー?なんじゃ」

「あんたの家の鍵貸して」

「「は?」」

「え?何?」

「普通に男の家に入り込むのかよ?」

「ほら」

と渡してくれた仁王家の家の鍵

「何言ってんの。雅治なんて、
この家に誰もいなくても入り込んでるでしょうが」

「あ」

「それと一緒。別に違和感ないし。
ただ、雅治のお姉さんと出くわしたくないだけ」

「ほう」
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