第12章 12
「これの事?」
そう言って見せたのは
最初にやられたときの写真
「・・・あぁ」
「平気だと。不二には見えていたのかい?」
「?どういう」
「日暮は、そこまで平気な人間じゃない」
「え?」
「仁王もこれは知っているけどね。
この間青学で倒れたらしいな」
「あぁ」
「倒れた原因は疲れは疲れでも、"心労"の方だ」
「心労?」
「つまり、日暮のメンタルは倒れるほどまでに
衰弱していたということだ。
そして、それをしたのはお前たちの教師で、青学のテニス部のファンの人間の仕業だ」
「な!?」
「あの時、言ったんだよ。日暮」
「何をだ」
「俺との電話を切ってなくて良かったと。
"もう、戻りたい"ってね」
「「!?」」
「いつまでも、中学生ではない。
高校に上がれば、こんなバカげたことはないと
そう思いあがっていたのは、青学で
事実、転入していったばかりの日暮は
こうやっていじめにあっていた。
立海のテニス部俺達を含め准レギュラーも知っていることだが」
「え?」
准レギュラーまで、知ってるって・・・
「知っている。だから、最初に俺は不二に連絡をしていたのに、残念で仕方がないよ」
「すまなかった」
「もう、いいよ」