第11章 11
金曜日の青学の放課後
「不二君。今日は部活私行けないんだ」
「そうなのかい?」
「うん」
相変わらず机の落書きも
花も置かれるけど
メンドクサイのが勝ってしまい
今じゃ後ろの棚にどんどん置かれていく始末
「じゃあね」
そう言ってクラスを出たところで
同じように出てきた
佐伯君と橘君にも遭遇した
「何だ、もう行くのか?部活」
「ううん。今日は行かないよ?
これから忙しいし」
「はぁ!?」
恐ろしい魔王様が降臨しそうだしね
「どういうことだ」
「そのままの意味」
バイバイと言って一度家に帰ると
着替えて直ぐに荷物をもって
電車に乗って神奈川に向かう
数時間かけて来た立海大高校
「思ったよりも早かったな」
「柳君。久しぶりだね」
「あぁ。電話をしてたからそうでもないがな」
「確かにね」
立海の中に入ると、相変わらずストイックな
練習量をこなしているメンバーたちの手が止まった
「何で、練習を止めるんだい?」
「精市」