第9章 9
私たちの目の前で倒れた
幸村君の事もあって。
雅治も私も気を付けてたはずなのに
こんなことで倒れるなんて思っても無かった
「ごめんって」
「幸村には言わんぜよ。
絶対にすぐに連れ戻すかもしれんからのぉ」
それは、やりかねないかもしれない
「じゃが、参謀くらいには言っておくぜよ。
何か対策をくれるじゃろ」
「いいよ。誰にも言わなくても」
「じゃが・・・っ」
「いいの。疲れがたまってるだけだから
学校には行く。だけど休みは大人しくしているよ」
「そうしてくんしゃい」
家に入ると、まだ、疲れが抜けていないのか
フラフラする体を起こしてキッチンに立つ
「無理するんじゃなか」
「大丈夫」
ご飯を炊いてみそ汁も作って
雅治の好きな焼肉も焼いた。
約束通り、野菜は今日だけ、特別に抜いて
「流石じゃ。
じゃがの」
私をソファに横にすると
「何で?」
「月渚の場合、風邪の引き初めじゃろ」
「!?」
「いつもの事なり。
限界まで我慢するのは、悪い癖なり」
「雅治にはバレてたんだね」
「あぁ」