第9章 9
お昼ご飯を食べ終わって
雅治が寝そべり始めたころ
パコーン
というボールを打っている音が聞こえて来た
「誰か、やっておるのぉ」
「え?」
「テニスボールを打ってる音じゃき」
いや。その音は分かるよ?
立海でも散々聞いてたし
「見に行ってみるかのぉ」
そう言ってコートの方に行ってしまった雅治を
追いかけていくと、レギュラーに交じって
レギュラーじゃない子までもが練習をしていた
「ほぉ。面白いのぉ」
「仁王!」
「何で、お前がここにいるんだにゃ」
「いいじゃろ。別に」
いや。良くないでしょ。
「あのねぇ。自分が立海の制服着てここにいたら
偵察だって思われるに決まってるでしょ?雅治」
「おぉ。そうじゃったのぉ」
「んん?」
「全く。雅治は、昼寝をするの?
それとも、テニスをするの?」
「テニスに決まっておるじゃろ」
「げぇ」