第9章 9
「それだったら、少なくとも
この資料を、科目別に映しながら
次に備えることが出来るし
今週は、勉強会が出来ないって言ってたから
次に会った時には
もっと、先に進んでるでしょ」
「まぁな」
「だったら、余計に遅れたくないの
立海の授業のペースに」
「それはそうじゃろ。
それに、合宿も夏休み始まってすぐにあるしのぉ」
「へぇ。夏休み始まってすぐなんだ」
「おん」
私は荷物整理だ。というと
何だ来ないのかと言われてしまった。
本当は行くよって言ってあげたいけど
それを言ったら雅治は練習に力を入れないのも知ってるから
「お前が来れたら、合宿所でも
勉強ができたかもしれんのぉ」
「いやだよ。合宿に行ってまで勉強会するの」
「冗談じゃ」
雅治の冗談は、冗談に聞こえない時がある
「月渚が、荷物整理なら仕方がないじゃろ。
本当は、連れて行きたいんじゃが
それは幸村が許してくれんじゃろうからな」
その幸村君が、私も行くことを許してくれてるんだけどなぁ