第9章 9
月曜日、普段通りに青学に行くと
机の落書きも花も増えていた
「そんなに、教団にこれを置いてほしいんだ?
それとも、青学はこれだけの知能しかないわけ?」
「なっ」
「教師も教師なら、生徒も生徒ね」
カシャと写真を撮っておく
「同じ"私立"なのにね」
「そうじゃのぉ」
「!?」
「何で、立海の仁王までいるんだよ?」
「雅治。立海サボってまで来なくても」
「大丈夫じゃ。参謀から頼まれとるからの」
柳君?
「大丈夫じゃ。俺は転校してきたわけじゃない」
「そりゃそうでしょうよ」
「どっかから、見とるナリ」
「はいはい」
そう言って、外に出て行った雅治
「ほんと、詐欺師の幼なじみも疲れるわ」
「日暮」
「手塚君」
「すまない」
そう言って頭を下げてきた手塚君
「頭を揚げてよ。
やったのは、テニス部じゃないことくらい
私にも分かってる。
やったのは、数学の教師だから」
そう言った瞬間ざわついた教室と
やっていない生徒だけだろう
「机の落書きは」
「今言った言葉に驚かなかった
人間でしょうね」
「そうか」
「でも、別に構わないけど」
「どういうことだ」