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私と詐欺師

第8章 8



雅治の手を引っ張って外に遊びに行った雅紀君

「随分とお兄ちゃんっこなんだね。彼」

「うん」

ずっと、雅治が面倒を見ていたようなものだ
お姉さんは、仕事で家を出ていておらず
両親ともに働いていて
ましてや帰りの遅い両親の代わりをしているのは雅治だ

「あれ?ラケット持ってますね。彼」

「本当だ。雅治は?」

「いますよ。庭に座り込んでいますが」

庭をのぞき込むと、雅治の手には
テニスボールが。

「楽しそうですね。仁王君」

「あぁ」

「ご飯できるまで、勉強しようか」

「うん」

私の場合、得意でも嫌いでもない
教科は、果てしなくどうでもいいと思っているのだが
きっと、この2人からは逃げられないだろう

「歴史か」

「うん。苦手じゃないけど
得意でもないし、でも、立海だと進んでるから
同じ教科ばかりやっても意味ないし」

「そうだな」

歴史を始める事1時間

「と、まぁこんな所だろう」

「ふぃー」

疲れた・・・

「本当に苦手とも言えないんだな」

「苦手なのは、美術と体育。それと、古典」

「ふっ」
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