第8章 8
寝てるなら起こさない方がいいんじゃ
と思ったときにはすでに遅く
丸井君は2階の鈴のいる部屋へ
「おはよぅ」
まだ、眠そうな鈴を無理やり連れて来た丸井君。
朝ごはんは、ご飯とパンどっちがいい?
皆が和食と答えた
「分かった。作るから待ってて」
久々の自分の家のキッチンを使うことには
抵抗はないのだけど
物凄い違和感があるのは、きっと
彼らがいるからであろう
「日暮ってさ、こうしてると
ほんと、いいお嫁さんになりそうだよね。
優しいし、料理は上手だし。健康面でもよさそうだね」
「うむ。それは言えているな」
「なっ」
ご飯のスイッチを押してお味噌汁も作る。
おかずは、と思って冷蔵庫を開けると
鮭とタラコ、昆布と卵がある
「おにぎりでもいいー?」
「よかよ」
「はいはい」
「なんで、仁王が返事するんだよ」
「お兄ちゃん、ズルイっ」
「おーいうのぉ」
そう言った雅治の目は笑っているようで
笑っていないせいか雅紀君がビビってしまった
「雅紀君は、卵何にする?」
「ゆでたまご!」
「おや、可愛いですね」
「分かった。出来るまで時間かかるから
遊んできていいよ」
「わーい」