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足先まで愛でられたい

第1章 ポリネシアンセッ⚫スとは


少ししてからシルビアが部屋の扉を叩いた。
慌ててはその本を隠す。

「なんですか?」

「ご飯の前にお風呂にするか、ご飯食べてからお風呂にするかって使用人の子が聞いてたわよ?」

「あ…えっと…どうしよう。」

隠した本をちらりと見る。
がなかなか答えなかった。
そこでシルビアが入ってきた。

「どうかしたの?」

「い、いえ…なんでもないです。」

あははと作り笑いをするが顔が引き攣っているのが何となくわかる。
シルビアは近づき顔をまじまじと見つめた。

「帰ってきてからちょっと、変よ?
ホムラの里でなんかあった? 」

「えっと…なんでもないんで…」

顔を逸らそうとするとシルビアの手が頬を包み阻止してきた。

「嘘をつくなんて悪い子ね?
白状しなさい?」

むにゅっと優しく包まれた手によってほっぺをむにっと潰される。痛くはないが話してくれるまで放してくれないだろうとは悟った。
諦めて目を閉じゆっくりと言葉にする。

「えっと…ホムラの里で里の方と…。その…夜の営みについての話をしてて…。それから、ちょっと意識しちゃって…目が合わせられないって言うか…」

「え?」

シルビアは素っ頓狂な顔をした。
手を離してまじまじとを見る。
は顔を伏せた。かぁっと顔から耳まで全体的に紅色に染まるのが目に見えてわかった。
恥ずかしそうにしているがなんとも言えぬくらい可愛くて笑みがこぼれた。

「あ、フフ。なんだ、よかった〜
てっきり変な目や嫌な目にあったりとか、それかアタシに隠してることとかあるのかと思ったわ。」

シルビアはホッとしたようにまた頬に手を当てる。
意地悪するようにの顔を見つめた。

「その営みをしてみたいの?」

「え…?あ…えっと……。」

してみたくない、やりたくないと言えば嘘になる。
しかしその方法はあまりにもにとって、恥ずかしいそのものであるが故なんとも言えなかった。
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