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足先まで愛でられたい

第1章 ポリネシアンセッ⚫スとは


グレイグは結局のところシルビアとは五分五分だったと話した。

「そろそろ、日も暮れるし今日はこの辺で休みましょう?」

シルビアが手を叩き他にも訓練していた人達に撤収作業を促した。

「じゃあアタシ達は先に中に入ってましょう?」

とグレイグは頷き、シルビアの後に続いた。
少し歩き、は自分が借りている部屋に入るとベッドに腰を下ろした。

誰もいないのを確認して、先程押し付けられた本をもう一度眺める。

「はぁ…でもこんなことしたら、それこそ心臓が爆発しそう…」

は先程見た、汗に滴るシルビアを思い出した。体力があるからそこまで息は切れてないけど整えるために深呼吸してたりするあの息遣い。
レイピアを持つときに少し膨らむ男らしい腕。
汗でセットが少し崩れて垂れた前髪。

(いや、私すごいシルビアさんのこと見てるじゃん…)

顔はまともに合わせられなかったのにその姿を思い出せるなんてとは自分に呆れた。
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