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足先まで愛でられたい

第1章 ポリネシアンセッ⚫スとは


おばさんに半ば強引に押し付けられるようにその本を渡され泣く泣く、シルビアがいるソルティコの家に戻っていく。

「あら?おかえり〜待ってたわよ!」

家の周りでトレーニングをしていたのかグレイグとシルビアが剣を交えていた。

「た、ただいま…」

汗に滴るその爽やかな優しい笑顔に視線を逸らしたくなる。自分がゾッコンなのは分かっていたが、やはりそんなシルビアを見ると目を逸らしたくなる。
荒ぶる心臓や心をなんとかして落ち着かせなきゃと思うし、今更ながら顔が赤くなったりするのも正直恥ずかしいと思う。

「おぉ、かホムラの里に行ってたんだろ?
どうだったか?」

グレイグが汗を拭いながら剣を下ろした。

「おかげさまで温泉でリフレッシュは出来ました。
それよりどうでした?手合わせして、シルビアさんは手強いですか?」

グレイグがそんなことをしても特に思うことがなく、平然と居られた。

「あぁ、一筋縄じゃいかないのは確かだな。
本気でやればやるほど、上手くいかない。」

グレイグがやれやれとため息を吐いたとこにシルビアがクスリと笑った。

「うふふ、グレイグは力みすぎるのよ。
でも、さすがデルカダールの隊長よね!
パワーとかでは負けるわ?」

「ゴリアテ、そんなこと言ってるが貴様もなかなかに腕力はあるの知ってるだろ?」

「なんのことかしら?」

ニコリと笑ってグレイグをたしなめる。
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