第9章 信用1
貴方side
迅「”だからこいつを追いまわしても何の特もない”本部に戻って城戸さんにそう伝えろ」
奈良坂「……その黒トリガーが街を襲う近界民の仲間じゃないっていう保証は?」
透が睨みつけるように迅さんへと投げかける
そう聞かれた迅さんはフッっと笑い口を開く
迅「おれが保証するよ。クビでも全財産でも賭けてやる」
遊真「!」
修「迅さん…!」
迅「な、怜花?」
貴「え」
何故か私に同意を求めてくる迅さん、おかげで秀次達に観られてる
貴「………正直、近界民は許せてないし空閑が他の近界民とは違うという保証もないです。
けど、迅さんが全てをかけて信じるなら………私も空閑を信じようと思います」
遊真/修「!」
三輪「……(何でっ……貴方だって家族を失ってるのに…)」
私の言葉に、迅さんは笑顔でこちらを見てる
三輪「……っ何の特もないだと?損か得かなど関係ない!近界民はすべて敵だ!!!緊急脱出!!」
迅さんを睨みつけドンッという効果音と共に、秀次の身体が光に包まれ上空に飛んで行く
遊真「うお、飛んだ」
貴「緊急脱出だ。ボーダーの正隊員のトリガーは、トリオン体が破壊させると自動的に基地へ送還されるようになってる」
遊真「ほぅ…負けても逃げられる仕組みか。便利だな」
貴「これからどうします?」
迅「んー、たぶん三輪隊だけだと報告が偏りそうなんだよね~。怜花も一緒に本部に来てくれる?」
貴「…わかりましたよ」
迅「ありがとう、助かるよ」
三輪隊が撤退し、空閑や三雲もこちらに集まる
迅「…さてと、三輪隊だけじゃ報告偏るだろうからおれたちも基地に行かなきゃな。メガネくんはどうする?どっちにしろ呼び出しはかかると思うけど」
修「…じゃあぼくも行きます。空閑と千佳はどこかで待っててくれ」
三雲の言葉に頷く二人
修「千佳、空閑はまだ日本のことよく知らないから面倒見てやってくれ」
千佳「うん、わかった」
修「じゃあ二人とも、またあとで」
貴「じゃあまた後で。空閑、千佳」
千佳「はっはい!」
遊真「また後で」