第64章 影浦雅人1
空閑side
男1「た、助けてください!影浦先輩がいきなりオレらを!」
村上「落ち着けよ。さすがに生身には攻撃してこないから」
男2「いやいやあの人ヤバいっすよ!オレらなんにもしてないのに絡まれて…」
村上「ああ…アイツは人の心を読むんだよ。そういうサイドエフェクトを持ってるんだ」
遊真「人の、心…」
村上先輩が言うと逃げるように走って去る訓練生
村上「…何派手なことやってんだ。また降格と減点をくらうぞ」
影浦「ケッ。んなもん痛くも痒くもねーよ!
調子こいたカスにナメられるほうが100倍ムカつくぜ!言っとくが俺ぁ一回は我慢したかんな!一回見逃したのにあのボンクラ共が…」
村上「見てた、見てたよ」
遊真「…ふむ。降格しても平気ってことは、影浦先輩A級目指してないの?」
影浦「……あ?誰だこのチビは」
遊真「どーも、玉狛第二の空閑遊真です!」
村上「今日はこいつに会わせたくてお前を呼んだんだ」
影浦「玉狛の空閑ぁ!?鋼と荒船が負けたヤツか!?おめーらこんなチビにやられやがったのかよ!ぶはははっ、おもしれー!帰ったら久々にログ見るわ!」
村上「見んなよ」
影浦「玉狛っていや怜花の後輩か、それにたしかウチの次の敵か。
B級上がりたてでもう上位入りたぁなかなか必死じゃねーか。
もしかして遠征狙ってる口か?好きな女子でもさらわれたか?」
村上「おいカゲ…」
遊真「知りたきゃ心を読んでみなよ。そういうサイドエフェクトを持ってるんでしょ?」
影浦「……ケッ。俺のクソ能力はそんな便利なもんじゃねーよ。帰るわ」
そう言いながら立ち上がる影浦先輩。
すると…
貴「おっ、遊真に村上。久々だね〜」
村上「!怜花」
隊服姿の怜花先輩が、ロビーに来て声を掛けてきた
貴「……!あ、カゲじゃん。久々だね!」
影浦「…お前こそ珍しいじゃねーか。本部に来るなんてよ」
貴「最近ちょくちょく来てるけど?カゲが隊室から出ないだけっしょ」
影浦「うっせw」
遊真「……怜花先輩と、仲いいのか?さっきの怖い顔と違って凄い穏やかで会話してる…」
村上「仲良いよ。お互い個人戦とかするし、何より心を許してる1人だろうな」
遊真「……なるほど…」