第56章 村上鋼3
貴方side
米屋「鋼さんも個人戦こっちに来るのめずらしいすね。もしかしてこいつの対策すか?」
陽介は遊真の頭を触る
村上「そうだよ。荒船を斬り倒す新人攻撃手。そして荒船に孤月を抜かせた、チーム戦術。玉狛第二はかなり手強そうだからな」
荒船「俺を噛ませっぽく言うのはやめろ」
村上「緑川がいてくれて丁度よかった。対策付き合ってくれよ」
緑川「やだね!たった今負けてごっそりポイントもってかれたとこだもん!今日はもうこれ以上減らせないね」
村上「…じゃあ、怜花が相手になってくれないか?荒船の次でいい」
貴「え、私?」
いきなり私に振り話しをする村上
米屋「鋼さん、オレでもよかったら相手しますよ~」
村上「ありがたいけどお前、グラスホッパー使わないだろ」
米屋「ありゃ…そういう対策ね」
なるほど、グラスホッパーを使う駿や私に頼むわけか。
まぁ、断る理由もないし…
貴「…わかった、10本勝…」
遊真「怜花先輩大丈夫だよ。ねぇ、おれとやろうよ。
直接対策したほうが早いでしょ、こっちもそっちの戦い方知りたいし」
貴「!?」
ピリ、と空気が少し変わる
荒船「やめとけ空閑。次の試合が不利になるぞ」
村上「……なるほど、玉狛第二の情報データは少ない。対戦してもらえるならこっちとしては願ってもない話だ。ただ二つ頼みがある。
ひとつ、試合は10本勝負。ふたつ、5本目が終わった時点で15分休憩をとる。それでもいいか?」
遊真「いいよ」
貴「いいよじゃない!おい遊真!!」
私の言葉をスルーし、ブースに入っていく遊真に唖然するしかない
荒船「大丈夫か、あのルーキー」
貴「荒船、ランク戦…この試合観てからでいい?」
荒船「ああ、俺も気になるしな」
荒船と一緒に座る、近くには修達も観てる
荒船「どう観る?この試合」
貴「……"今"は、遊真は勝てないと思う」
荒船「今は、か。今後は分からないって事か?」
貴「遊真ってさ、強い相手に対してどんな不利な状況でも勝つって気持ちがあるんだよね。
だからこそ、私も気に入ったのかもね」
荒船「…戦ってみて、何となく分かるわそれ」
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結果は予想通りだった
10本勝負終了 6-4 勝者 村上鋼