第47章 市街地C 1
貴方side
桜子「さて、東さん。一試合で8点というのは中々お目にかかれませんが…」
東「いや凄いですね。それだけ玉狛第二が新人離れしてるってことでしょう」
緑川「遊真先輩強いよ。あっという間にB級上がってたし」
桜子「緑川くんは玉狛の空閑隊員とソロで戦ったという噂が…」
緑川「うわ、その話此処でする?…8対2で負けました!ボッコボコでした!でも今度また10本勝負する約束したから、次は勝つよ!」
A級の駿が負けたという情報で、ブースにざわめきが広がる
そんな中、近くに居た陽介は『いい勝負だったぜ』と呟いてる。
実際2人のソロ戦見てないな…
桜子「玉狛第二の今日の相手は、接近戦の諏訪隊に長距離戦の荒船隊。戦法が明確な部隊です!」
東「順位が低い玉狛第二はステージ選択権があるので、まずは地形で有利を取りたいところですね」
東さんの解説に桜子が頷くと同時に、ピコンという音がブースに響き渡る
桜子「さあ、ステージが決定されました!玉狛第二が選んだステージは…市街地C!坂道と高低差のある住宅地ですね!」
東「?!」
貴「…」
桜子「しかしこれは、スナイパー有利なマップに見えますが」
東「…スナイパー有利…ですね」
東さんは驚愕な表情なまま答える。
それは私も同じで、スナイパー有利マップ。一番有利なのは、正直言って全員スナイパーの荒船隊だろう
三輪「……三雲達は、どういう作戦でこのマップを選んだんでしょうか」
貴「うーん。……今回は忙しくて、修達の訓練は観てないんだよね〜…」
隣に座る秀次も、疑問な表情で呟いてくる
東「道路を間に挟んで階段状の宅地が斜面に沿って続く地形です。登るには何処かで道路を横切る必要があるので、スナイパーが高い位置を取るとかなり有利です。
逆に下からは建物が邪魔で身を隠しながら相手を狙うのが難しい。射程がなければ尚更です」