第22章 奇襲2
三輪side
三輪「…太刀川さん、いくらあんたでも相手を舐めない方がいい」
太刀川「舐める?なんでだ三輪。相手のトリガーは学習するトリガーなんだろう?今頃、玉狛でうちのトリガーを学習してるかもしれない。時間が経つほどこっちは不利になるぞ」
三輪「…!」
太刀川「それに、長引かせたら見張りしてる米屋と古寺に悪いだろ。サクっと終わらせようや」
当真「なるほどね」
風間「……確かに早いほうがいいな」
太刀川「それでいいですか?城戸司令」
城戸「いいだろう、部隊はお前が指揮しろ太刀川」
太刀川「了解です。さて、夜まで作戦立てるか」
風間「衝撃地点の選定が先だな」
……太刀川慶…昔から苦手だ…
☆☆☆
暗くなった市街地内に複数もの足音が密かに響き渡る、気配を消すためバックワームを身に纏った最精鋭部隊と俺達の隊は目的の場所へと急ぐ
太刀川「おいおい三輪、もっとゆっくり走ってくれよ。疲れちゃうぜ」
三輪「…」
「目標地点まで残り500」
太刀川「!!止まれ!」
太刀川さんの合図とともに全員がその場に立ち止まる。
三輪「迅!!」
太刀川「なるほど、そう来るか」
迅「太刀川さん久しぶり。みんなお揃いでどちらまで?」
道を塞ぐように立っていたのは笑みを浮かべた迅だった
太刀川「…こんな所で待ち構えてたってことは、俺たちの目的もわかってるわけだな」
迅「うちの隊員にちょっかい出しに来たんだろ?最近うちの後輩たちは、かなりいい感じだから邪魔しないでほしいんだけど」
太刀川「そりゃ無理だ…と言ったら?」
迅「その場合は仕方ない。実力派エリートとしてかわいい後輩を守んなきゃいけないな」
その言葉に身構える俺と余裕な表情の太刀川さん、風間さんが口を開く
風間「模擬戦を除くボーダー隊員同士の戦闘を固く禁ずる…隊務規定違反で厳罰を受ける覚悟はあるんだろうな?」
迅「それを言うならうちの後輩だって立派なボーダー隊員だよ。あんたらがやろうとしていることもルール違反だろ、風間さん」
風間「…!」