第16章 玉狛支部4
貴方side
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栞「さて諸君!諸君はこれからA級を目指す!」
数時間後、早速と言いように栞のボーダー講座が始まる。
現時点で隊員ではない千佳と空閑には、分かりやすいようにホワイトボードを使って念入りに説明していく
栞「まずはB級…正隊員にならないと、防衛任務にもA級に上がるための"ランク戦"にも参加できないのだ!」
遊真「"ランク戦"…?」
貴「級を上げるには、防衛任務の手柄だけじゃなくてボーダー隊員同士の模擬戦でも勝たないとダメなんだ。
それが通称"ランク戦"。同じ級同士で戦って、強い者が上にいくシステムさ」
遊真「ふむ。つまりおれがB級になるには、C級のやつらを蹴散らしてくればいいわけだな。それ、いつからやるの?今から?」
貴「ボーダー本部の"正式入隊日"っていうのが年3回ある。そこで新入隊員が一斉にC級デビューするんだけど、その日までは空閑もまだランク戦に参加できない」
遊真「えー…」
貴「我慢しろ」
迅「そうそう慌てんなよ遊真。おまえはうちのトリガーに慣れる時間がいるだろ。それにランク戦にはおまえの黒トリガーは使えないぞ」
遊真「ふむ?なんで?本部の人に狙われるから」
迅「それもあるけど、黒トリガーは強すぎるから自動的にS級扱いになってランク戦から外されるんだ。メガネくんや千佳ちゃんと組めなくて寂しくなるぞ」
遊真「そうなのか、じゃあ使わんとこ」
栞「千佳ちゃんはどうしよっか、オペレーターか戦闘員か…」
遊真「そりゃもちろん戦闘員でしょ。あんだけトリオンすごいんだから。それに、この先近界民に狙われた時のためにも、チカは戦えるようになった方がいいだろ」
そんな凄いんか…
千佳「わたしも…自分で戦えるようになりたいです」
栞「なら、戦闘員に決まりだね!じゃあ次はポジション決めよっか」
千佳「ポジション?」
栞「防衛隊員は戦う距離によってポジション分けされてるんだよね。攻撃手、銃手、射手、狙撃手の4つ。
因みに迅さんは攻撃手、怜花さんは万能手だし」
修「万能手?!」
貴「大袈裟すぎに言わないでよ……一番得意なのは狙撃かな」