第13章 玉狛支部1
貴方side
忍田「…そうか。しかしそういうことならこれ以上部隊を繰り出す必要はないな。有吾さんの子と争う理由などない」
城戸「…まだ空閑の子と確認できたわけではない。名を騙っている可能性もある」
忍田「それはあとで調べればわかることだ。迅、怜花、三雲くん繋ぎをよろしく頼むぞ」
修「…はい!」
貴「了解です」
迅「そのつもりです、忍田さん」
城戸「…では解散とする。進展があれば報告するように」
その言葉と共に皆席を離れ動き出す、私たちはそこから立ち去り空閑たちがいる場所に向かい始める
☆☆
修「空閑の親父さんが上層部の人達と知り合いなら、空閑もう大丈夫ですよね?」
貴「うーん、どうかな」
修「えっ?だって、さっき忍田本部長が…」
貴「うん。忍田さんは大丈夫だと思うけど…城戸司令は違うかな」
迅「そうだね。メガネくんもなんとなく気づいてると思うけど、今ボーダーは大きく分けて3つの派閥に割れてんだよね」
修「"派閥"?」
迅「そう、近界民に恨みのある人間が多く集まった"近界民は絶対に許さないぞ主義"の城戸さん派。
近界民に恨みはないけど街を守るため戦う"街の平和が第一だよね主義"の忍田さん派。
そして、"近界民にもいいヤツいるから仲良くしようぜ主義"の我らが玉狛支部」
各々の反りが合わず、組織内で派閥が生まれる
迅「で…まあ玉狛と城戸さんとこは考え方が正反対だから、あんまり仲がよろしくないわけ」
修「なるほど…!でも、月宮先輩って玉狛支部ですよね?」
貴「!…それは」
迅「怜花、城戸さんが苦手だから城戸さんには着かなかったんだよね〜それに、何だかんだで遊真を信じてくれたし」
貴「!!…べ、別に信じては……ただあんな可愛い子に危害加えられないだけで…」
修「え」
迅「遊真と千佳ちゃん気にいったか、良かった良かった」
貴「!…っ迅さん!!」
修(……月宮先輩、千佳達を可愛いって思ってるのか…)苦笑
迅「まあ城戸さん派は一番でかい派閥だから玉狛が何かやっても見逃してもらえてたけど、もし遊真と玉狛が手を組んだら多分そのパワーバランスがひっくり返る」
修「空閑一人でそこまで…!?」
貴「それだけ強力で貴重なものさ」