第7章 (甘く、焦がれる / 宮侑)
………気づかれた?
「気持ち良さそうに寝とるなーって思っただけや」
平静を装う。
今俺、普通の顔
ちゃんとできてる?
「侑も一緒に寝る?」
コイツ完全に寝ぼけとるやろ。
どうぞーなんて言いながら、
真ん中にいたが右に転がる。
「…………でも俺が寝たらのこと
起こせへんやろ?」
意気地がない、
なんとでも言え。
今ここで一緒の布団になんか入ったら、
たぶんもう我慢できへん。
全てが壊れてしまう。
でもそれだけはなんとしても
避けんとあかんやろ。
そう言いながらに背を向けて
ベッドにもたれ掛かる俺に、急に重さがかかって。
目の前にの手が伸びてきて
そして首元が少しだけ苦しくなる。
びっくりして左を向けば、
すぐそこにの顔があって。
…………寝ぼけてるんやろな
一瞬の出来事で、
コレ心臓飛び出るやろ?!って思ったけど
たぶん、にとっては
別に意味なんかない行動なんやろな。
前からそういうとこあったし。
だけど