• テキストサイズ

【ハイキュー】キミが好き【短編集】

第3章 リップ(だいたい一年後 / 国見)


「もし就職できなかったら、俺の………」





この先は、今言うべき言葉なのか?




だけど、無責任なことは言えないな。と思ったら

今の俺が、ちゃんと責任を持って言える言葉を。





「俺の、お嫁さん?に、なる?」



「………え?」



「永久就職?」



「…………。」





ポカンと口を開けたまま、

目を見開いて俺のことをが見てる。




そして何も、言わない。





「………ねぇ、口開いてる」





でもやっぱり返事なし。





…………は?



……………えぇ。




何これ、最悪じゃない?





「………嫌なら嫌ってハッキリ言って」





のことを困らせたかったわけじゃない。


というか、喜ぶとか、

なんかそういう、いいリアクションを返してくれると思ってたんだけど。



…………えぇ。

マジで最悪なんですけど。


さっきまでの以上に項垂れる。





「嫌なわけ、ないじゃん」





の言葉に顔をあげるけど、

今度は下を向いている。



そしてその表情は、恥ずかしさとかそんな感じではない。





「私が、ちゃんとしてないから。

なんか英くんにそんなこと言わせちゃって。ごめんなさい」





あぁ。俺が仕方なく、とか

そんな風に言ってると思ってるのかな。





「………はちゃんと頑張ってると思うよ。

だけど就活ってテストと違って頑張った分だけ評価してもらえるわけじゃないし。

俺は、なら大丈夫だって思ってる。けど、

俺が採用してあげれるわけじゃないし。


じゃあ、俺が出来ることってなんだろう。って思ったら、

就職じゃないけど、その先のことかな、とか」





あーーーーもう。

まじでカッコ悪。




の左手を捕まえる。



さらさらとしたこの小さな手は

やっぱり俺が守りたいって思った。
/ 73ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp