いつかまた、キミと一緒に【文豪ストレイドッグス/長編】
第10章 4年ぶりの場所
–沙羅side–
『ここって…マフィアビルの中だよね…』
異能で治の反応があった場所は
ポートマフィアビルのある処だった
私が治の場所を
探知で間違えるはずがないし、
多分本当にマフィアビルの中にいるのだろう
『でも、何でわざわざマフィアに?』
あの治がマフィアに
こんな簡単に捕まるとは思えないし
どうせわざと捕まって
ビルに潜入しようとでもしたんだと思う
『となると…目的は、敦君についての事かな』
この前の襲撃の後、敦君には70億の懸賞金が
かけられていることが分かったと治から聞いた
マフィアはそういう類の情報や
裏社会の情報をかなり
得て保管してあるから多分
敦君のことについての資料もあるはずだ
だからってわざわざ捕まって
潜入までする…??
と思ったが治ならやりかねないな、
という結論に至った
『まぁ、私が助けに行かなくても治なら戻ってこれるとは思うけど…念のため迎えに行くか』
ついでにマフィアに圧でもかけよう
とか思ったけど
それは胸の内にしまっておく
『ま、とりあえず行こーっと。…“転移“』
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「止まれ!貴様、何者だ。」
ビルの玄関前に転移して
何事もなかったかのように
ビルに入ろうとすると
案の定、黒服のマフィア集団に
前も後ろも道を塞がれた
まあ、不法侵入しようとしてる人を
引き止めるのは普通だ
そして私はというと、
実家に遊びに来た。
みたいなテンションで来てる訳である