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いつかまた、キミと一緒に【文豪ストレイドッグス/長編】

第9章 私の嘘




「国木田くーん。僕そろそろ名探偵の仕事に行かないと。世界最高の能力を持つこの名探偵、乱歩さんの助言がほしいって警察が泣きついてきたからさ」


床に散らばった資料を片付ける
皆を見ながら机に座っていた乱歩が
ひょいっと降りて国木田の前に立った



「名探偵?あぁ、例の殺人事件の…」


「まあ僕の“超推理”は探偵社、いや、この国でも最高の異能力だ!皆が頼っちゃうのも仕方ないよねぇ!」



目の前に落ちていた本を
通りすがりに踏んだ乱歩に対して
敦が「その本棚に戻さないと…」
と云うと乱歩は
「これは失礼、はいどうぞ」と
何事もなかったかのように通り過ぎた



「でも、凄いですよね“超推理”。使うと事件の真相が判っちゃう能力なんて」


「事件の真相が判っちゃうんですか!?」


「探偵社、いや、全異能者の理想だな」



敦はまたもや驚いた顔をして
昨日から驚きっぱなしだなと
敦は自分でもそう思った



「皆さん凄い異能力持っているんですね…」


「これでも“武装”探偵社だからな。与謝野先生の異能で死ななきゃ全回復できるし賢治の異能も心強い。とくに、沙羅の異能は相当心強いな」


『私!?』



黙々と荒れた部屋の
片付けをしていた沙羅は
自分の名前が上がったのを聞いて
片付けていた手を止めた



「沙羅さんの異能力??」


敦も興味深々に聞き返した


「確か…自然を操る能力、だったな?」


『…うん!そう、私の異能は自然を操る能力』


国木田に聞かれた沙羅は
手に持っていた書類を棚に片付けて
少し間を開けてからそう答えた


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