いつかまた、キミと一緒に【文豪ストレイドッグス/長編】
第8章 ヨコハマギヤングスタアパラダヰス
「心中は〜1人では、出来ない〜」
3人が仕事に行った後、
太宰はヘッドフォンを付けて
ソファーにうつ伏せになりながら
よく分からない歌を口ずさんでいた
そして掃除機をかけていた国木田が
「おい邪魔だ、どけ」
と注意する。
「2人なら、できる〜♪」
スルーされてイラッときた国木田は
勢いよく太宰のヘッドフォンを奪い取った
「おい太宰!仕事はどうした!」
「天の啓示待ち♪」
そして太宰は何事もなかったかのように
国木田に取られた筈の
ヘッドホンを手にしてそう言った
「全く…何故こんな奴が探偵社に…我が理想にはこんな…」
『うーーん……』
「で沙羅はさっきから何をずっと悩んでるんだ」
はぁ…と溜息をつきながら
今度は視線を沙羅に向けた国木田
沙羅はさっきからずっと
「う〜ん…」
と何か考え事を続けていて
何かと気が散る。
『んー…あの人…どっかで見た事ある気がするんだよね』
「あの人?」
『さっき依頼しに来た女の人。初対面じゃない気がするんだけど、思い出せないんだよねぇ…』
沙羅は窓の外を眺めながら
軽くそう返事をした