いつかまた、キミと一緒に【文豪ストレイドッグス/長編】
第7章 或る爆弾
「やややややめなさーい!親御さんが泣いてるよ!」
「な、何だアンタ!」
そして今に至る
敦に爆弾魔の気を
逸らしてもらうのだ
「ぼぼ僕は騒ぎを聞きつけた一般人です!いい生きていれば好い事あるよ!」
「誰だか知らないが無責任な事を云うな!皆死ねばいいんだ!」
「ぼ、僕なんか孤児で家族も友達も居なくてこの前その院さえ追い出されて行くあても伝手も無いんだ!」
「え…いやそれは」
「害獣に変身しちゃうらしくて軍警にバレたら多分縛り首だしとりたてて特技も長所も無いし誰が見ても社会のゴミだけどヤケにならずに生きてるんだ!だ、だだだから」
隠れて会話を見ていた沙羅は
ちらっと隣の太宰の方を見ると
太宰はニコニコしながら敦を見ていて
(駄目人間の演技上手いなぁ…)
とか思ってたるんだろうな。
と思った
「ね、だから爆弾捨てて一緒に仕事探そう」
「えっ、いや、僕は別にそういうのでは!」
爆弾魔が少し後ろに後ずさった、
そして
「”独歩吟客”」
手帳のページを鉄線銃に変化させ
「確保!」
爆破スイッチを奪い取り
国木田が爆弾魔を正面から武闘で捕らえた
「一丁あがり〜」
《ピッ》
爆弾魔が捕らえられ、ホッとした矢先
後ろで何かの音がした
敦が誰かに後ろから押されて
倒れた先にスイッチが転がっていたのだ
「爆弾!!後五秒!?!」
爆発!?
部屋がふ、吹き飛ぶっ!?
爆風を抑え…何か爆弾に被せないと!
焦った敦は、
頭で考えるよりも先に、
体が動いていた
「莫迦!!」
『敦君っ!?』
周りに被せる物が無いからといって
敦は自分の体で爆弾を覆うように
抱きついたのだ