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いつかまた、キミと一緒に【文豪ストレイドッグス/長編】

第5章 私が選ぶ場所




私はポートマフィアから去りました。

今から書くことは
罪が重い事を十分承知の上です

私が向かう先はきっと
マフィアとは正反対の場所だと思います
だからこそ、
対立する可能性が高い事も判っています

もしそんな日が来たとしても私は、
ポートマフィアの敵にはなりたくない。

昔、居場所のなかった私を
迎え入れてくれたのはポートマフィアだけで
たとえそれが異能目当てだったとしても
此処は私の大切な居場所でした



私は、私の大切な人が
本気で傷付けられでもしない限りは
敵対し攻撃するつもりはありません



貴方達がマフィアを去った私を
傷つけようとするのは勝手です
ですが、もし仲間を傷つけられたら
私は容赦なく攻撃するでしょう

私を本気で怒らせた組織には
その建物すら残しません、

たとえポートマフィアであろうと
私の異能であれば、本気を出せば
崩壊させる事が出来るという事、
忘れないでください。






そして最後に






森さん、


私に居場所をくれてありがとう________






「………全く、沙羅らしい手紙だね」



手紙を読み終えた森は
便箋を綺麗に封筒の中に戻した

そんな森の表情は柔らかく、
勝手に出て行った人の
手紙を読んだ後とは思えない



「中原君、君に一つ質問がある」

「何でしょう」




森は手元の封筒に向いていた視線を上げ
中也に目線を合わせた

そして椅子から立ち上がると
中也の耳元で何かを囁いた





「_________。」




「…!?それは…どういう…」



「そのままの意味だよ。…君の意思は出来る限り尊重したいのだけどね、もしもの話だよ」





沙羅の異能がどれ程の物か

森は、誰よりも知っていた。



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