いつかまた、キミと一緒に【文豪ストレイドッグス/長編】
第1章 黒の時代
横浜のどこかの沿岸に
3人の死体が転がっていた
それを囲むように
ポートマフィアの構成員達が立っている
そしてそれを取りまとめているのは
広津柳浪という男。
「おはよーう皆さーん!」
『おはよーございまーす!』
そこに現れたのは
ポートマフィア幹部の太宰と
準幹部の沙羅
「ちょっと待ってねぇ今この難関面をクリアする所だから!あ、まずい抜かれた!くらえ爆撃!ええ避けられたー!」
太宰は手に持ったゲーム機を操作しながら
広津に話しかける
『ごめんねー、治ったらゲームに熱中しちゃうといつもこうなの。でも話はちゃんと聞こえてるから大丈夫。それで、状況は?』
やれやれと呆れた様子で
太宰を見る沙羅は
ゲームに夢中な太宰の隣から
広津に問いかける
「太宰殿、夢月殿、ご足労恐縮です。武器庫警備の者が撃たれました」
「ポートマフィア武器庫を狙うなんて命知らずは久しぶりだねぇ!」
太宰はゲームをしながらも
広津の言葉に返事をする
「各々、9ミリを10発から20発受け即死。その後武器庫から銃火器が盗まれました」
「じゃ見てみるよ。これお願い。いくよ、沙羅」
『はーい』
そう言って太宰と沙羅は
死体の側に段差から飛び降りた
そして太宰は広津にゲーム機を投げ渡す
案の定、広津は
「え、え、あの、急に渡されてもっ…!!」
動揺しながらゲーム機を受け取った。