第4章 呪いのせい⦅虎杖悠仁⦆
宿儺の言葉を聞き、 はチラリと虎杖を見ると困ったような顔をしていた。
「 、宿儺が言うように俺、今いろんな事 我慢してる」
右手で の頬を優しく撫でながら虎杖は続けた。
「 の顔見ると ぎゅーってしてあげたくなる。
こうして触りたくもなる。それに」
頬を撫でていた手を の口元まで ゆっくり移動させ、親指で器用に の柔らかい唇をなぞる。
「キスしたくなる」
その眼の奥はギラギラと獲物を捕らえる獣のような熱を帯びていた。
「きっとキスしたら止められなくなるから」
虎杖は苦笑して、 の唇から指を離した。
「 の事、大切にしたいんだ」
『ありがとう、悠仁//』
頬を染めながら はにかむ に、虎杖は「ん♪」と笑った。
『…でも、悠仁がツライなら私に出来る事は協力したい///』
恥ずかしさから目を少し潤ませ、 は虎杖にキスした。
「ぇ?」
触れるだけのキスに、虎杖の思考は一時停止したが、 が離れると「…いいの?」と聞いた。
「… 、初めてだろ?
優しくできる余裕ないと思う……。今ならまだ大丈夫だから、怖いなら無理しなくていいから部屋戻って?」
虎杖は じっ と を見て聞くと、 は小さく『怖くないよ』と言った。
『何かきっかけが欲しいと思ってたの。それが今じゃダメ、かな?』
そう聞けば虎杖は 短いため息をついて、 を優しく抱き締めた。